NVMe SSD導入

 PCパーツの交換も一通り終了して安定動作にはいりました。と書いていますが、こうなるまでには結構なトラブルがありました。
 まず、CPU、マザーボード、RAMを交換して環境を構築しやっと起動するまでになったのが前回のエントリだったのですが、その後いろいろ行っているうちにPCが起動しなくなってしまいました。状況としては起動中に画面が映らなくなったので、電源ボタン長押しで電源を落としました。画面が映らなくなったのはディスプレイ側のケーブルが半抜けになっていたのが原因ですぐに画面は映るようになったのですが、Windowsがブートに失敗するようになってしまいました。あらゆる手を尽くしてリカバリを試みたのですが成功せず、仕方なくWindowsを再インストールする事にしました。ただWindowsパーティションにあった個人データ(ネットのお気に入りやダウンロードしたファイルなど)のバックアップを行っていなかったので上書きインストールをしようとしましたがOSが起動できない状況では行えず、既存のパーティションをフォーマットせずに新たにインストールを行いました。こうすると以前のWindows環境はWindows.oldというフォルダに残りますので、そこから個人データを救出しその後Windows.oldフォルダを削除しました。と簡単に書いていますが、久々のクリーンインストールだったので、PT3関連ツールの導入などでは結構躓きました。とくにVC++ランタイムは64bit環境なのでx64版だけインストールすれば良いと思っていたのですがTVTestを起動すると「msvcp100.dllがありません」というエラーが表示され、あれこれ試すもこれが一向に消えず一時は途方に暮れましたが、x86版もインストールしてクリアできました。
 そんなわけでSATA SSDSamsung SSD840 Proで日常利用できる環境が整ったので、NVMe SSDを購入して環境をコピーしました。購入したのは同じSamsungSSD 980 Proです。

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Samsung SSD 980 Pro 1TB

 SSD選定にはこれとWestern digitalのBlack SN850とで悩みましたが、私は結構な数のSSDを壊しているので、自分の環境で安定して動作してきた実績のあるSamsung製にしました。
 NVMe SSDを使うのは初めてで、しかもPCIe Gen4対応のストレージも初めてという事で勝手がわかっておらず、当初はマザーボードヒートスプレッダがあるM2スロットに装着しておりました(マニュアルでM2_1とされているスロット)。

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M.2 ARMORと書かれたアルミ板がM2_1用のヒートスプレッダ

 ただ、このヒートスプレッダはほとんどアルミの1枚板で放熱効果は大したことはなさそうに思えました。さらにこのM2_1はPCIe x16スロットのすぐ下に位置していますが、PCIe x 16スロットにはグラフィックボードが挿さるのでグラフィックボードからの熱の影響も受けるのではないかという懸念もありましたが、これが見事にビンゴでした。起動して特に負荷をかけていない状況でのSSDの温度はHWMonitorによると50℃前後で、CrystalDiskMarkなどで負荷をかけると78℃まで上昇しました。さすがにこの温度はヤバいやろと思って、別途ヒートシンクを購入して装着位置をM2_3に変更しました。購入したヒートシンクは凹型のアルミ板とヒートシンクSSDをサンドイッチする方式のものです。

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SSDヒートシンクを装着した状態

 これをM2_3のM2スロットに装着したところ、無負荷時の温度は47℃とそれほど変化はありませんでしたが、CrystalDiskMarkで負荷をかけたときの温度は64℃と14℃も下がりました。ネットで調べたところ負荷時の温度は60℃以下が理想な様ですが、熱による速度低下(Thermal Throttling)も発生していないようなので、これで良しとすることにしました。これより温度を下げようとするとファン付きのヒートシンクを装着する事も考えられますが、単身赴任だった以前ならファンをガンガン回しても問題ありませんが、さすがに妻と一緒に暮らすようになった今は静音が望ましいのでしばらくこのままの運用とすることにします。
 なお、マニュアルなどにマザーボードのブロックダイアグラムの記載がないので(昔のマザーボードのマニュアルにはあったのですけどねぇ)不確かですが、M2_1はCPU直結、M2_3はチップセットのX570に接続されていると思われます。これによる速度差はどうなのかという事でそれぞれのベンチマークを行っておきました。

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左:M2_1スロット装着時 / 右:M2_3スロット装着時

 CPU直結のM2_1の方がベンチマークでは明確に速いようです。速度を求めるならファン付きのヒートシンクを装着してM2_1に装着するのがベストなのでしょうけど、この差は体感できないでしょうからまぁよしとしておきます。
 PCパーツの交換もひと段落しました。今のところ唯一の不具合として、スリープから復帰するとデータドライブのTOSHIBAの12TBドライブが見えなくなる不具合が残っており、マザーボードメーカーに問合わせ中です。ただスリープでは不具合が出ていますが休止では問題は無いので、現在は休止で運用しています。UEFIブートになり、またシステムドライブがNVMe SSDになったことで休止からの復帰も旧環境よりは圧倒的に速くなりましたので、休止でも不満はありません。またMicrosoftのInsider Preview programに加入しているので、Windows 11のβバージョンの案内も来ていますが、以前のように仕事で最新のOSを試したりする必要もなくなっているので、今の環境のままWindows 11のリリースを待ちたいと思います。なお、敢えて何かするとしたら電源の交換でしょうか。このブログを調べてみたところ、購入から既に10年を経過している事が判明しました。OCCTで負荷をかけてみても特に問題は無いのでそのまま使うつもりではいますが、データドライブがスリープからの復帰で見えなくなる不具合の原因となっている可能性も無きにしも非ずなので、マザーボードメーカーのサポートからの回答によってはリプレースをする事もあるかも知れません。