KATO製 EF63 1次形、2次形

 先日からちょくちょく購入した事は書いていましたが、やっとお披露目できる状態になりましたので、EF63 1次形、2次形について書いておきます。
 EF63は信越本線の難所の碓氷峠専用機として、1963年の新線開通から長野新幹線が通るまで横川−軽井沢間を走る全列車の先頭、最後尾に立って活躍しました。碓氷峠1893年の開業以来、最大勾配66.7‰の急勾配のためアプト式と呼ばれる方式が採用されていました。しかし戦後の高度成長期に輸送力増強のため信越本線全体の所要時間短縮が図られることとなり、アプト式を廃止して一般的な粘着式で碓氷峠の最大勾配に挑む事になりました。EF63は山岳急勾配区間用のEF62、勾配区間用のEF64、平坦地用のEF65とともに計画され、信越本線の横川ー軽井沢間で長野方面行の列車では最後尾から列車を後押しする形で、そして、上野方面の列車では列車の先頭に立ち下り急勾配での速度抑制の役割を担うという運用で用いられる事になり、その運用形態から「峠のシェルパ」の愛称で呼ばれました。EF62をはじめ多くの気動車、電車との協調運転の必要性から協調運転装置や列車無線を当初から備えていました。常に2両で一組で運用され、上野方面行きの列車ではEF62も含めて3重連で走る姿は迫力がありました。また、横川駅でのEF63連結のための停車時間に販売された名物「峠の釜めし」は、私にとってはEF63の連結を見たかったのに親に買い出しに行かされていた身としては忌々しい存在ではありましたが、今となっては懐かしいです。
 模型はKATO製です。電気機関車は列車の先頭に立つので、尾灯は点灯しない製品がほとんどですが、このEF63は列車の最後尾からプッシュプル運転をするため、尾灯が点灯するようになっています。また他の動力車と組み合わせて走るため、牽引力増強のためのゴムタイヤは装備していません。この辺りはさすがKATO、良く考えられています。が、そのためにDCC化は基板ポン付けという分けには行きませんので、今回はメーカーのカスタムショップに送って加工してもらいました。ちょっとお値段は高くなりますが、前照灯、尾灯の点灯の他、オプションの機関区内走行時の尾灯の片目点灯の加工もしてもらいました。なお片目点灯は1次形は横川側となる1エンド側が、2次形は軽井沢側となる2エンド側で点灯するように設定されていました。そのため、1次形が横川側、2次形は軽井沢側になるように連結される事になります。
■2エンド側は2次形(手前)が片目点灯

■1エンド側は1次形(奥)が片目点灯

■もちろん前照灯も点きますよ

■ジャンパ栓も1次形と2次形で分けました

 その他、この製品はナンバープレートがメタルインスタントレタリング式になっているのですが、ネットを調べるとメタルインレタが非常に貼りにくいという記事を多くみましたので、DCC化の加工と合わせてナンバーの貼り付けもメーカーのカスタムショップに依頼しましたが、手元に戻ってきた製品を見て愕然としました。文字はずれているは埃は巻き込んで貼られているはで、とてもお金を取っての仕事とは思えない仕上がりでガッカリでした。このためナンバーは自分で貼り換えました。ただ、純正のメタルインレタはメーカーですらまともに貼れなかったわけで私の手におえる代物では無さそうだと判断し、レボリューションファクトリーのEF63用メタルインレタを購入してそちらを貼りました。こちらは普通のインレタ同様簡単に貼れました。ただこの製品、品切れで在庫を探し出すのに苦労しました。なお、レボリューションファクトリーのメタルインレタは2号機から13号機までの1次形のナンバーしかありません。2次形のナンバーは「EF63 2」のインレタの後ろに「0」を追加貼り付けで実現しました。このEF63はユーザー取付パーツが非常に多く、当初諸々ピンセットなど使わず挑んだのですが、尾灯脇の作業員手すりを2個ダメにした時点でギブアップして、タミヤのピンセットを買ってきました。ピンセットさえ使えば手すりは簡単に付けれましたが、さらに困ったのがホイッスルでした。同じものはEF15で取付を経験していたのですが、あちらに比べてなぜかこちらは取付が大変でした。こちらも2個ほど飛ばして紛失してしまいました。しかし、どうして飛ばした小パーツは二度と見つからないのでしょうかね?部屋の隅に小ブラックホールでもあるのでしょうか?信号炎管、避雷器は簡単に取り付け完了。2エンド側のジャンパ栓も比較的簡単に取り付けられました。
 2両連結してDCCでのMU運転をしたり、先日連結器を交換したキハ82と連結して走らせたりしてニヤニヤしていますが、今後はEF63側をマグネティックナックルに連結器を交換して連結・解放のテストしたいと思います。