ソウルで便利に:その2「WIBROでどこでも繋がる」

WIBRO Egg (横は500円硬貨)

 すでに簡単にエントリしましたが、今回の旅行の3回目のエントリはWIBROを使ったインターネットアクセスです。旅行前にエントリしたようにdocomoソフトバンクも海外データ通信定額サービスを提供し始めましたので、携帯でインターネットアクセスされている方はあまり関係ない話ですが、私のようにPCかそれに近い表現力でインターネットに繋がらないとイヤだという人には、ちょっとお得な話です。
 最近はどこでもインターネットにつながっているのが当たり前になっています。何かのCMで「つながっていないなんて考えられません」なんてのがありましたが・・・。かく言う私も旅行した際には必ずインターネットにつながる術を確保するようにしていますが、今まではホテルの部屋で繋がれば良いと思っていました。が、今回は少し違った方法=WIBROがある事を事前に分かっていましたので、それを実践してみました。詳細の説明に入る前に少し整理しておきます。

韓国でのインターネット接続方法には以下のような方法があります。

  1. ホテルの自室の有線インターネット接続
  2. NESPOTと呼ばれるWiFiスポットでの無線インターネット接続
  3. PCに携帯を接続してデータローミングサービスを利用する無線インターネット接続(docomoの場合は定額内)
  4. WIBROモデム/WIBROモバイルルーターをレンタルしての接続

それぞれ一長一短があります。以下簡単にまとめてみますと・・・

  1. ホテルの部屋でのインターネット接続は、通常1日10,000W〜15,000Wの料金で接続できます。使い方は簡単でPCにケーブルをつなぎブラウザを起動すると利用画面が表示されますので、そこから利用の申し込みをするだけです(英語が読める必要はあります)。ただし、この料金はPC 1台あたりの料金で複数台のPCやスマートフォンなどで利用する場合は台数分の料金が発生します。まぁその辺りは回避する方法はありますが、ホテルの部屋以外では当然使えないという制限があります。なお代金はチェックアウト時に精算するかクレジットカードで支払うのが一般的です。
  2. NESPOTは韓国KTが提供するWiFiホットスポットで韓国内で14,000エリア程で利用できます。ただし、日本人が利用するためにはローミングサービスを提供しているNTTコミュニケーションズのHOTSPOTに加入している必要があります。料金は980円/日です。また専用の接続アプリケーションを使って接続する必要がありますので、PC以外では実質利用できません。
  3. 携帯とPCを接続して携帯経由での利用は3G接続ができる場所ならエリアを選びませんし、docomoユーザーは来年3月末までは携帯でのインターネットアクセスも含めて1,480円/日の料金で利用できます。ただ、こちらもスマートフォンでの利用はできません。また通信速度の点でもかなり不利です。
  4. WIBROはソウル市とその周辺で提供される無線インターネット接続です。日本のWiMAXと同じような規格です。エリア的には3G接続と同様にソウル市内であればほぼどこでも利用できると思って良いでしょう。通信速度はWIBROレンタルのパンフレットによると、下り:3.0Mbps/上り:1.2Mbpsとなっており3G接続よりはるかに高速です。WIBROの詳しい説明はこちらでご確認ください。

 私はソウルでホテルの有線サービスもNESPOTも使った事はありますが、エリアが限られるためエリアにわざわざ行って利用するという形を取らざるを得ませんでしたが、今回レンタルしたWIBROのモバイルルーターのおかげでどこに居てもインターネットに接続することができました。

  • レンタルできるWIBRO機器と料金:
機器 料金(1日) 保証金
WIBROモデム 5,000W 100,000W
WIBRO+iPlug*1 8,000W 150,000W
Egg 8,000W 160,000W

※11日以上利用する場合11日目以降は1日のレンタル料が半額になります。
今回私がレンタルしたのは写真のEggと呼ばれるモバイルルーターです。Eggの横にあるのは日本円の500円玉です。大きさは鶏卵よりは大きいですが、ダチョウの卵よりははるかに小さいもので、ジーンズのポケットに入れる事ができます。

  • レンタルする機器を選ぶ:どの機器をレンタルすれば良いかですが、ソウル以外へも行く人はWIBRO+iPlugを、ソウル市内に居るのであればWIBROモデムかEggのどちらかで良いでしょう。WIBROモデムとEggの違いですが、WIBROモデムはUSBでPCに接続して利用する物ですので、PC以外では利用できません。また同時に使えるのは1台に限られます(まぁこれも回避方法はありますが)。それに対してEggですが、こちらはEgg自体はWIBROでインターネットとの接続を行い、EggとPCやスマートフォンとの間は無線LANで接続します。無線LANが利用できる機器であれば何であれEggを経由してインターネット接続できますし、同時に複数台の接続が可能ですので家族や友人と共有することもできます。ただし、何台のデバイスで同時にインターネット接続できるのかは分かりません。私の場合、PCとiPhoneで同時にアクセスはできましたので2台は間違いないですけど。
  • レンタル方法:仁川空港の1階到着ロビーの7番出口すぐ左にあるカウンターがWIBROのレンタルカウンターです。カウンターに行ってWIBRO機器をレンタルしたい旨を告げます。申し込み用紙を渡されますので、氏名、パスポート番号、電話番号、e-mailアドレスを申し込み用紙に記入しパスポートと一緒に渡します。係員がコピーを取ってパスポートと申し込み用紙の写しを渡してくれます。PCを持っていれば、その場で係員がPCの設定も行ってくれます。なおEggをレンタルした場合は接続に必要なパスワードを申し込み用紙に書いてくれます。このパスワードが無いとPCなどからEggに接続できませんので、必ずパスワードを確認してください。代金支払いは現金かクレジットカードを選べますが、現金の場合その場で保証金を渡さなければなりませんので、用意しておいてください。
  • セットアップ:以下私がレンタルしたEggに関しての記述となります。レンタル時に渡されるのはEgg本体と充電器だけでマニュアルはありません。まずEgg本体裏の電源ボタンを長押しして電源を入れます。3つのLEDがステータスを表示していますが、3つともグリーンになったら利用可能です。仁川空港では空港鉄道のホームで利用可能でしたし、レンタルのパンフレットによると空港施設全般で利用可能なようです。次にPCもしくはスマートフォンの電源をオンにします。PCでOSがVistaや7の場合は勝手にWIBROの無線LANを見つけてくれて接続するか聞いてきますので、レンタル時に知らされたパスワードを使って接続します。自動的に接続する設定にしておけば、次からはEggの電源が入っていればPC起動と同時にインターネットにつながります。iPhoneの場合は設定からEggの無線LANで接続を試みるとパスワードを要求されますので、パスワードを入れて接続します。こちらも次からは自動的にインターネットに接続できます。
  • エリア:気になるエリアですが、ソウル市内ではつながらないという経験をしませんでした。地上はもちろん地下鉄の駅や車内でも一度も繋がらなかった事はありません。ただ、常に接続確認を行っていたわけではなく、要所要所での利用でしたので100%繋がるというわけでは無いでしょう。ちなみにコンサート会場内でもOKでした。また空港鉄道車内でも利用可能でしたが、空港近くの長い橋の上だけは途切れました。
  • バッテリ:これも連続ではありませんが、5時間電源を入れっぱなしでも大丈夫でした。ただしこれもPCやiPhoneでの接続は断続的に利用した場合です。
  • その他:無線のデバイスですので、ほとんどが水分で構成されている人体に密着させた場合に通信障害が起こることがあります。今回ジーンズのポケットに入れていた場合に極端に速度が遅くなるのを経験しました。また、結構発熱します。弱めのホッカイロ程度には機能してくれますので冬場は重宝するかも知れません。また、Egg経由でiPhoneのマップでの位置情報取得はできませんでした。

 Eggは接続は簡単ですし、料金もホテルの有線接続、HOTSPOTのローミングのNESPOT利用、docomoローミングによる定額データ通信のどの料金よりも割安ですので、これを使わない手は無いと思います。ソウルで頻繁にインターネット接続を必要とする方には是非ともお勧めしたいサービスです。

*1:WIBROとHSDPAの統合モデムです