Zゲージ用ケーディーカプラー装着(詳細)

 先日Nゲージ車両にZゲージのケーディーカプラーを装着したという記事を書きましたが、あっさり「装着した」という内容でしたが、実は車両側、カプラー側に何も加工する事になく装着したので、それ以上書きようがありませんでした。というのもあんまりなので、その後少し考察も行ったので追記します。
 Zゲージのケーディーカプラーには3種類の製品があります。完成品の#905とキットの#903があり、#903を完成させた物は#905と同一です。それ以外に#902という品番の物がありますが、これはもともとはMarklink(メルクリン)の連結器の置き換え用の製品のようです。ちなみに以前は#901という製品もありこれも#902と同じくメルクリン用でした。ただ、#901は今はディスコンになっていて入手できません。両者の違いはカプラーの首が長いか短いかです。#901がmidium shank、#902がshort shankです。

  • Zゲージ用ケーディーカプラーラインナップ


 今回利用したのはこの#902です。手持ちの機種で調べたところ、KATOの蒸気機関車ではC56、C57四次形、C59、C62(東海道形、北海道形とも)、D51(標準形等の品番2016番台と一次形)など1/150のファインスケールの蒸気機関車のテンダーのカプラーポケットに無改造で取り付け可能でした。C12だけはそのままポン付けはできそうにありません。また9600形はKATO製は所有していませんので、不明です。

  • #902を組み立てた状態

  • KATO C59のテンダーカプラー部分

  • アーノルドカプラーを外して#902をカプラーポケットに装着


 その他、TOMIX蒸気機関車のテンダーのカプラーポケットにも同様に装着可能です。手持ちのC57 1号機、C57 180号機、C61には装着できました。蒸気機関車以外ではKATOのデッキ付き電気機関車に無加工で装着できますが、これらは少しカプラーの位置が高くなってしまいます。そのため、リップシャンク側の底を0.5mmほど削り、カプラー上部に0.5mm厚程度のプラ板を挟む必要がありそうです(まだ工作してません)。
 貨車ではTOMIXの2軸貨車に#901を装着されておられる例がネット上でありましたので試してみました。が、連結は良いのですが解放に難がありそうです。手で動かすとうまく首を振りますが、解放レールの磁石上でうまくナックル部分が広がりません。板バネが強すぎるようです。相手側カプラーが正常に動作すれば解放も可能でしたが、貨車どうしではうまく解放してくれませんでした。またTOMIX以外にKATOやカワイの貨車も調べましたが、そもそもKATOの2軸貨車はカプラーポケットにバネすら入っておらず、後部は穴が開いておりスプリングを収められません。カワイはカプラーポケットが小さすぎて入りませんでした。こんな感じでしたので、2軸貨車は元のカプラーポケットを取り外す(あるいは削り取る)などして#905か#903を装着する事になりそうです。最終的には2軸貨車のつなぎ替え操作など行いたいのですが、車重の軽い2軸貨車の場合確実に動作する必要あります。加工のお手軽さに流されると後で苦労する事になりますので、しっかり方針を決めておかないと行けません。とはいえ2軸貨車はすでに各メーカー合わせて50両もあるので、ちょっと気が重いです。
 なお、Zゲージのケーディーカプラーですが、Nゲージのケーディーカプラーとの連結・解放に支障があるかも知れません。個体差があるようでZゲージの連結器部分がNゲージのナックルの幅以上に広がらないものがありました。KATOのマグネティックナックルカプラーとは今のところ問題ありません。

  • Nゲージ用ケーディーとは連結・解放に難ありかも


 また蒸気機関車の先頭部分への取り付けは、今回のようにポン付けというわけにはゆかず大変です。気が重いですが重連運用をしないC62東海道形、C59、C62 2号機(重連でも前補機専用にするつもりなので)以外はいずれ先頭のカプラーも交換しなければなりませんが、それらは先人達の試行錯誤の結果を参考にしつつ行いたいと思います。