楽器を試奏しました

池部楽器トランペットステーション

 先週末のライブ以降、やはり良い楽器がどんなものか気になっていて、今日は池部楽器トランペットステーションというトランペット専門店で試奏させてもらいに行きました。このお店を選んだ理由は、過去に楽天店でミュートやクリーニング用具などを何度か購入した事があり、また社宅と同じ渋谷区内という事で気分的に近い感じがした事、またトランペット専門店という事も影響しました。楽器店的には下倉楽器や石橋楽器などの方が有名ですが、どちらも御茶ノ水にあるお店というイメージで、お茶の水明治大学のおひざ元で何となくアウェー感のある街でもありますし(そんなの関係ねー、でしょうけど)。
 一応昨日電話で試奏の予約の電話を入れてみましたが、事前に予約の必要は無いようです。また、自宅で吹いているときはサイレントミュート(ウォームアップミュートとも言われるようですが)を使っていて開放で吹くのは月に1回か2回のバンド練習の時だけなので、自分の楽器も持ち込んで吹き比べる事にしました。なお、お店に行く前に家で1時間ほど練習して、唇をなじませてから赴きました。
 試奏させてもらった楽器は、YAMAHA YTR-8310Z、YAMAHA YTR-6310Z、YAMAHA YTR-8340EM、XO RV-Lの4本でしたが、YTR-6310Zは一発吹いただけでそれ以上は試しませんでした。今使っている40年物のYAMAHAインペリアルモデルと比べて鳴り方に優位な点が見いだせなかったためです。そのためYTR-6310Zを除くYAMAHAの2本とXOの1本を中心に吹いてみました。ちなみに、私は自分の楽器以外ほとんど吹いた事がありません。とfacebookで書いたら結構驚かれましたが。ま、正直高校、大学とそこそこ演奏が出来たので楽器に頼ろうという気が起きなかった事によるものと思われます。2年前に再び吹き始めて以降、上達曲線が緩やかでちょっと行き詰まり感が感じられて、さらなる高みに至るためのブレイクスルーとして良い楽器を考えるようになった分けですが、他の楽器を吹いたことが無いため、楽器による違いが自分に分かるのか?という不安もありました。以下試奏した感想を書いてみますが、あくまで個人的な感覚・感想ですので、人によって異なると思いますので、参考程度にとどめてください。
 まず最初に試したのがYAMAHA YTR-8310Zです。メーカーページによるとベル縁のフレンチビードとサイドシームが挙げられていますが(詳しく知りたい人はメーカーページを見てください)、最も注目していたのがボアサイズ(管の太さ)が他のYAMAHAの製品のMLよりも細いMという事です。流体力学的には同じ量と強さで息を吹き込めば、管が細い方が息は速く流れます。という事は高音が出しやすくなるのでは無いか・・・と思った分けです。が、最初に吹いてみて驚いたのは、高音が出やすいとかではなく私の40年物の楽器と鳴り方が全く違うという事でした。これはある意味非常にショックでした。音の広がりや輝きが全く違う感じです。やっぱ良い筆で書けば上手に書けるようになる物なのだと。その他、チューナーで音程を確認ながらロングトーンをしてみましたが、B♭で合わせると下のB♭からチューニングB♭の上のFくらいまではかなり正確に音程を保てます。ただそのFから上の音になると私の吹き方ではどんどん上ずってしまいました。Mボアの影響かも知れません。でもこの8310Zが本命だったのですが、かなり好印象でした。

 次に試したのがYTR-8340EM エリック・ミヤシロモデルです。この楽器の特徴は肉厚の薄い板で作られた大きなベルと、マルチボアといって開放ではMボアですが、抜き差し管はLボアと太くなっていて、ピストンを押した時の息の抵抗感を少なくしています。が、吹いてみた感じではこれらの特徴が自分にはちょっと仇になったようでした。大きなベルは私の技量では鳴らしきれなかった感じですし、マルチボアも逆に音程が取りにくいという結果になってしまいました。要するに私の技量では演奏するのが難しい感じがしました。

 最後に試したのはXO(エックス・オー)RV-L 市原ひかり選定モデルです。XOは楽器輸入商社の株式会社グローバルのオリジナルブランドで、eXtraOrdinaryのXとOでXOという事のようです。軽く明るい音が特徴とネットでは書かれています。またマウスパイプ(マウスピース(歌口)を取り付けるところ)と、各スライド管がリバース管になっているのと、チューニング管がラウンドクルーク(管が大きなR(カーブ)になっている)のが特徴です。試奏してみた感じでは、確かに明るく良く鳴る感じでした。また音程が取りやすく、8310Zで問題があったFから上の音でも比較的音程が安定していました。ただ、大きな音で吹くとちょっと音が濁る感じがしたのが気になりました。またfacebookの方で「ラウンドクルークは息の抵抗が少なく疲れやすいかも」というコメントもいただきましたが、このRV-Lも印象は良かったです。

 こんな感じで自分が今使っている楽器との違いが分かり、また各楽器の性質の違いも分かったのは大きな収穫でした。今日はこの3本の吹き比べで疲れてしまったのですが、他にも試したい楽器があります。YAMAHA YTR-8335LAとBach ストラディバリウスライトベル、そしてXOのRV-GBです。次回はこちらを試奏させてもらうつもりです。あ、新しい楽器を買うかどうかはまだ決めていません。というか一度大蔵省折衝で敗退しておりますので、作戦を考えなければなりません。消費税増税までまだ2か月ありますので、悪知恵を働かせたいと思います。