世の中にはあり得ないものがあるものです

Kaerntner 赤トランペット

 新しいトランペットの件で最近は暇な時間はネット徘徊に費やしているのですが、先日楽天で驚くべき物を発見しました。妻と新しい楽器の話をしたとき「1万円で手配せい」と言われ「そんなものあるわけないやん」と反論しました。が、なんと楽天でそれに近い物を見つけてしまいました。その赤い色もさる事ながら(ちなみに色違いで青や黒もあるようです)、価格が税・送料込み14,100円!おもちゃと言うにはちょっと中途半端な価格ではありますが、面白そうなので買ってみました。その製品はKaerntnerというメーカーの製品です。メーカーのホームページが見当たらなかったのでAmazonへのリンクを貼っておきます。あれ?Amazonの方がさらに安い(苦笑)
 届いた品物はちゃんとしたケースに入っておりましたが堂々と「MAID IN CHINA」のタグがぶら下がっておりました。ケースの中にはトランペット本体と7Cの刻印のあるマウスピース(他のサイズの物があるのかは不明)、その他にスライドグリス、バルブオイル、掃除用のクロスとプラスチック製のクリーニングロッド、そして何故か白手袋が付属しており、さらに取扱い説明書と1年間の保証書までも!ケースとクリーニングロッドはありがたかったりします(笑)。
 さて、問題の楽器ですが、まず外見は思いのほか綺麗に仕上がっています。赤いラッカーにはぱっと見塗りムラや塗残しもなく、ベル部分の「Kaerntner」の彫刻も何となくオシャレです。当初ピストンの動きが渋く感じましたが、ヤマハのバルブオイルを指して1日経ったら結構ちゃんと動くようになりました。抜き差し管もちゃんと動きますし、ウォーターキー(つば抜き)は3番抜き差し管にも付いています。私のYAMAHAの楽器には付いていないので、これはちょっと感動です(ただSchilkeやBachといった名門楽器には付いていないので本当は無い方が良いのかも)。しかしながらチューニング管のウォーターキーが横方向に力を与えるとズレしまいます(笑)。
 まだ開放で吹いていなくてSILENT Brassを付けた状態なので実際の音は良く分かりませんが、感想は「結構普通に鳴る」です。ただ、1番ピストンを押した音が低めに出ます。外観ではYAMAHAの楽器と比べて1番抜き差し管が長いのですが、それを以て単純に原因とは言いにくいとは思いますが。ま、唇で調整できる範囲ではありますので、スローなフレーズなら補正できない事はありません。ただ、付属していたマウスピースは全然だめです。カップ形状はほとんどV型ですがスロート部分が細いのか息が全然入ってゆきません。この部分だけYAMAHAやBachの物を別途使った方が良いと思いますが、本体14,000円程度なのに対してマウスピースだけ4〜5,000円を別途払うのは何とも不釣合いですが(苦笑)。
 まぁともかくトランペットを初めてみたいけど何とか安くしたい。しかもひょっとしたら続かないかも知れないみたいな人とか、良い楽器を持っているけど屋外での演奏で風雨にさらしたくないので、代用品をなるべく安価に手配したいという人などにはおすすめかも知れません。あるいはお部屋や店舗の飾り物としてかな(爆笑)。それであれば別途マウスピースの出費は不要ですし。
 実は昨日スターライツの練習会があったのでそこでデビューさせるつもりだったのですが、雪で参加を取りやめました。次は高校のOBOGバンドの練習会がありますが、そちらではちょっと使いたくないので、3月のスターライツの練習会で使ってみます。それが最初で最後になるかも知れませんけど(大爆笑)。