第16戦韓国GP予選

 鈴鹿からの連戦での韓国GP。可夢偉の表彰台で鈴鹿で全てが終わったような脱力感もありますが、まだこの韓国GPを含んで5戦が残っています。フリープラクティスではレッドブルが強くそれに食らいつくバトンという様相でしたが、Q2の最終ラップでトロ ロッソのリカルドがコースアウトしてイエローが振られたため、バトンのタイムは無効となりQ3に進出できず。Q3に残ったもう1台のマクラーレンのハミルトンが素晴らしいパフォーマンスを見せますが、レッドブルには届きません。ポールはレッドブルのウェバー。2番手もベッテルレッドブルフロントロー。以下、ハミルトン、アロンソライコネン、マッサ、グロージャンヒュルケンベルグロズベルグシューマッハまでがトップ10。可夢偉はQ1でスーパーソフトを投入して5番手で通過するも、Q2は13番手となりQ3には進出できませんでした。
 ところで、この韓国GPを前にして可夢偉が厳しコメントを残しています。彼曰く「スポンサーが付かないと来年のシートが無いかもしれない」という事です。最近のF1は中盤から下位チームでは大きなスポンサーを持ち込めないとF1ドライバーの権利を取る事が出来ないのが現実です。一昨年、ヒュルケンベルグポールポジションを取るなどの活躍をしたにもかかわらず、チームを放出されたのはまだ記憶に新しいですが、来シーズンに関しても、ロシアのスポンサーを失ったV.ペトロフケータハムから放出される事がほぼ決まっています。可夢偉の同僚で来年マクラーレンでレースをする事になったペレスも、メキシコの通信大手のテルメックスの資金をザウバーに持ち込んだ、いわゆる「ペイドライバー」という存在でした。テルメックスはペレスが抜けた後もザウバーをサポートするものの、可夢偉の能力を見出したペーター・ザウバーは既にチーム代表を退いており、資金が持ち込めないとザウバーへの残留だけでなくF1に留まる事も厳しい状況のようです。ホンダがエンジンレギュレーションが変更となる2014年、もしくはそれ以降からのF1参戦を検討しているという噂もありますが、来年可夢偉がいなくなってしまうと、F1における日本の存在が消えてしまいます。ここは何とか日本の企業の奮起を願いたいところです。
 F1韓国GP決勝は日本時間の14日(日)15:00から。BSでの放送は14日(日)21:00からです。