iPhoneの機種変更時の環境移行について

 前回iPhone 6sからiPhone Xに機種変更してデータ転送した際には、ものすごく時間がかかった記憶があったのですが、過去のブログを検索してみたところ4時間かかったという記載がありました。これに対して、今回も同様にPCのバックアップから復元したのですが、復元開始時点で残り時間が8分と表示され、その後11分にいったん伸びましたが、結果的にはそのまま復元が進んで多分最終的には12~13分ほどで終了したと思われます。iPhone Xへの復元の際はUSB Type-A(USB 2.0)を使っており、データ転送速度の理論値は60MB/s。それに対して、今回はUSB Type-C (USB 3.2 Gen2)で行っており、データ転送速度の理論値は1,210MB/sで約20倍の転送速度で、実際にかかった時間も4時間=240分に対して12分とすると1/20で理論値通りの結果となっています。
 なお、現在は旧機種と新機種の両方が手元にある場合、端末を並べてクイックスタートという方法でデータ転送がお手軽にできるようですが、PCのバックアップから復元した方が転送後の作業が少なくてすみます。具体的にはマニュアルで設定の復元などを行ったのは以下の作業だけでした。

  1. LINEの引継ぎ:旧端末でLINEを起動してホーム画面を表示し右上の歯車アイコンから「アカウント引継ぎ」を選んで「アカウントを引き継ぐ」のスライダーをオンにします。なおこれをオンにすると36時間以内に引継ぎ先の端末で同じID、パスワードでLINEにログインする必要があります。
  2. モバイルSuica:旧端末でウォレットからモバイルSuicaを選択し右上〇に…のアイコンをタップし一番下の「このカードを削除」を選択します。「削除」とありますが、残高等はSuicaのサーバに保存されていますので、新端末でウォレットを起動すると、登録済みのカードの中にモバイルSuicaが表示されますので、それを選択して登録することで復元されます。

 上記の2つだけは旧端末で事前に作業をしておく必要がありますが、以下は新端末側でアプリがダウンロードされた後に設定するだけです。

  1. docomoキャリアメール:Mydocomoからプロファイルをダウンロードして登録します。なお、キャリアメールアドレスのメールは復元されますが、メッセージR/Sは復元されませんのでご注意ください。
  2. 三菱東京UFJ銀行アプリ:アプリにログイン後ワンタイムパスワードの申請を行います。以前はオペレーターが対応していましたが、今は音声ガイダンスでパスコードを告げられますので、それをアプリに入力することでワンタイムパスワードの設定が行われ、以後は支払い等の送金が可能になります。

 移行に際して設定を行ったのは上記だけでした。Pay系アプリはファミペイとPayPayを使っていますが特に設定変更等は不要でしたし、その他のアプリも新たにログインを求められますが、ログインさえ行えれば以前と同様に利用できています。なお、ゲームなどはローカルにデータを保持しているものもあるので確認は必要でしょう。ポケモンGOは以前はバトルパーティーは端末に保存されていましたが、今はこれもサーバ上に保存されるようになったので、ログインする事で以前の状態でプレーできます。
 Bluetoothの接続機器は新たにペアリングしなおす必要がありますが、なぜかAirPods Proだけは端末を開いた時点でペアリングが完了していました。また、購入時点でのiPhone 13 Pro のOSバージョンは15だったのですが、なぜかOSのアップデートが行われ、アップデート後のバージョンも同じ15となっています。多分バージョン(リビジョン)を変更するほどではない何か修正が行われたのでしょう。
 なお、環境以降に関してはクイックスタート、PC(Mac)からの復元以外にiCloudを使ってバックアップしそのバックアップから復元する事も可能です。現在は十分な容量のiCloudサービスの契約をしていなくても、機種変更時の環境移行の場合だけは容量の上限を超えて利用する事が可能になっているようですので、クイックスタートがうまくいかないけど、PCやMacも持っていないという方は、この方法で環境移行も行えます。