先ほどスペインから帰国しました。これからボチボチ旅行に関してエントリしてゆくつもりですが、真っ先に書かなければならないのは、10月29日にスペイン東部で発生した大雨・洪水に関してです。ちょうどその日、午前中にグラナダでアルハンブラ宮殿を観光してから、バルセロナに向かう途中のバレンシアで一泊するために午後から移動を始めましたが、その際この災害に遭遇しました。
最初は13:00頃に山間部の高速道路が鉄砲水によって2時間ほど通行不能になりました。その影響で全体的に旅程が後ろ倒しになったのですが、その日はそれだけではすみませんでした。バレンシアに近づくと渋滞に遭遇。しかも全く車が動きません。ちょうどすぐ高速を降りれる場所にツアーバスがいたので、一旦高速を降り迂回するも水没して通れない道路が多く高速できた道を下道で逆戻りするような状況にもなりました。再び別ルートの高速に乗ってバレンシアを目指すもまたも途中で渋滞にはまり全く動かなくなりました。この時、反対車線を見ると道路に水がいっぱいでプールのようになっていて、車が浮いていたり横転や反転している車、コンクリートの中央分離帯に乗り上げている車など多数。渋滞で停車した場所のすぐ後ろには川が流れていましたが、その川は濁流でものすごい勢いで流れていました。
この時全体的な状況は分っていませんでした。と言いますのも、スマホは電波は掴んでいるもののネットへの接続が非常に遅く、かろうじてつながるGoogle Mapsで渋滞状況を確認するのがやっとという感じでした。
当日は本来なら19:00頃にバレンシアのホテルに着く予定でしたが、バスが動き出してホテルに到着したのは5:00AMちょっと前でしたが、動き出した状態で反対車線を見ているとものすごい数の乗用車が水没していました。ホテルの部屋でニュースを見ていると各地で洪水、鉄砲水のようなものが発生しこの惨状となったようで、その日の報道では死者が60名強との事でしたが、帰国して確認すると死者は155名が確認されておりさらに救出・捜索活動中との事なので、もっと増える可能性もありそうです。
私たちが災害部分に到達した時点で私たちが乗るバスの車線の水は引いていましたが、災害発生時はコンクリートの中央分離帯を乗り越えてこちら側の車線にも水が押し寄せていた事は道路上に大量の泥があった事でもわかりますので、タイミングによっては私たちも被災者になっていたかも知れないと思うとぞっとしています。