「Dracula:The Musical」観覧

 先週の週末1月30日、31日にソウルでジュンスが出演する標題のミュージカルを観てきましたので、感想など。ジュンスのミュージカルはエリザベート、December、Death Noteを観ており4作目です。会場は世宗大王の像が鎮座する光化門の世宗会館です。Decemberもここで行われましたので、2回目です。ホールとしてはそれほど大きくなく、規模的には日本なら東京都内に同じくらいの規模の施設はいくつかありますが、壁面には立派なパイプオルガンも設置されており、設備としてはまさしく「芸術の殿堂」という感じです。
 今回は30日(土)の14:00からの公演と19:00からの公演を観覧しました。事前にストーリーの予習はしておきましたが、どうも韓国公演は本来のストーリーからかなり改変されていたようで、ちょっと分かりにくい部分もありました。最初の14:00からの公演は2階席の前から3列目中央の席で全体が俯瞰でき最初に観るには絶好のポジションでした。驚いたのは、非常に大掛かりかつ複雑な舞台セットに、さらにプロジェクションマッピングも使った斬新な物でした。背景にも映像が照射されていましたが、夕焼けなどの微妙なグラデーションの繊細な美しさもあり、2階席からはその全体が確認できました。
 今回の公演で目を惹いたのは、まずはMINA役の女優さんです。その声の美しさと声量の素晴らしさは際立っていました。歌っている時だけでなくセリフを話しているときもその発声はしっかりしていて、ささやくようなセリフも明瞭に聞こえました(まぁ韓国語なので何を言っているかは分かりませんが)。まさに「素晴らしい」の一言です。

 もう一つはオーケストラの演奏です。日本だとオーケストラは会場に付随している事が多いので、ひょっとしたらDecemberの時も同じオケだったのかも知れませんが、あのミュージカルではクラシカルな表現をする事は無かったので分かりませんでたが、このDraculaでは素晴らしい演奏でした。ステージとピッタリ息の合った演奏は、指揮者の技量の高さがうかがい知れますし、ほとんど休みなしの演奏にも関わらず、疲労感を感じさせないミスの無い演奏で楽団としてのレベルもかなり高いと思いました。個人的にはどうしてもトランペットが気になってしまいますが、美しく良い響きの音と、短い音を輝きのある響きで鳴らすのは「さすがプロ」とうなってしまいました。やはりたまにはお金払ってプロの演奏を聴かないと行けませんね。かなり触発されました。え?ジュンス?まぁ彼は彼なりに頑張っていたと思います。エリザベートの時の死神もそうでしたが、このDraculaも伯爵役は板についた感じではありました。が、やはり発声がねぇ。ただミュージカル活動は彼の歌手としてのステージにはプラスになっているのは間違いありません。昨年のバラードコンサートでも「あんなにマイク離して・・・」と思うほど声量が増えていて驚きました。