LIVE TOUR 2013〜TIME〜札幌公演

 遅くなりましたが、昨日観覧した標題のライブについて感想を書いておきます。ステージセット等の話の前に札幌ドーム自体訪れるのがはじめてでしたので、まずは札幌ドームに関して書いておきます。以前に新千歳空港から空港バスで札幌市内に向かった事があるのですが(JRよりも空港バスの方が運賃が数十円安かった)、その際札幌ドームを過ぎてから札幌市内まで結構時間がかかった記憶がありましたが、実際はすすきのからは地下鉄の乗車時間は10分。地下鉄駅からは徒歩10分とかなり近かったのは意外でした。人間の感覚とは如何にいい加減なものかと実感しました。で、札幌ドームは東京ドームと違ってアルプススタンドの張り出しが無く、屋根もちゃんとした構造物なので東京ドームより音響的にはましだろうと思っていましたが、ましどころかはるかに良かったです。私の席は三塁側スタンドの11列目でしたが、この場所でMCでは残響が残るものの輪唱のように反対側から音が返ってくることはありませんでした。先月のJYjの東京ドームライブの最終日はほぼ同じ場所で聴いていましたが、あちらははっきりコダマのように音が返ってきていましたからね。ただスタンドの張り出しが無いのでスポットライトの光量が足りるかどうかが心配でしたが、そこはライトの数でカバーしていたようでした。ところで、ここのスタンド席ですが、フェンスから20列くらいは傾斜が緩やかなのですが、そこから上がかなり急な傾斜でスタンド最上部などはかなり怖いのではないかと思われます。多分さいたまスーパーアリーナの400レベルくらいに傾斜がきつそうに見えました。
 さてステージセットですが、スコアボード側にメインステージがある普通のタイプの配置でした。花道は十字型で交差する中央部分がセンターステージになっており、バックステージはありません。左右に伸びる花道の突端はリフトになっていて昇降します。また、中央の花道も少しリフトして回転する仕組みになっていました。このギミックのため、センターステージには回転やリフトの機能はありませんでした。メインステージにはリフトして移動するステージがあり、この部分は中央花道に沿ってアリーナに移動してきますが、さらにセンターステージを通り越して十字の花道の突端に降りてくっつく形となり、いわゆるここがバックステージ的な扱いになります。アリーナとフェンスの間を移動するトロッコが例によって用意されていますが、それ以外にアリーナの通路の間を移動する小さなトロッコも使われましたが、これはスタッフが押していたように見えました。メインステージの中央奥にはメインスクリーンが配置されその前にバンドが陣取ります。さらにバンドの前に左右に移動する高さの低いスクリーンが設置されています。昨年はこの部分は自ら映像を表示できるスクリーンではなくプロジェクションマッピングのための単なる壁でしたが、今年はプロジェクションマッピングは使われませんでした。メインスクリーンの左右にはスクリーンが配置され、今回のライブのテーマの「TIME」からなのか、スクリーンの周囲には時計の文字盤や歯車、数字などのオブジェが飾られていました。反対側のスクリーンは遠くてどうなっていたか良く分かりませんが、やはり何かの装飾がなされていたと思います。左右のスクリーンのさらに横には小さなサブスクリーンが、またライブが終了してから気づいたのですが、バックネット裏上部にも小さなスクリーンがありました。
 セットリストはこちらにまとめました。オープニング曲は順当に「Fated」でしたが、メインステージ上部から電飾の施されたゴンドラに吊られて二人は降りてきます。Fatedも含めてパフォーマンス曲が4曲続いてMCとなりました。今までのライブだと3曲の後にMCだったので、「おっ?」と思いましたが、4曲目はやはり厳しかったのか、前半はほとんどスクリーンに映された映像でカバーされていました。5人の時代の歌は全27曲中7曲。ただ、2人になってからの歌でも使われていない曲もあり、たとえば「Purple Line」などは選曲として必然性があまり感じられない(例えばB.U.Tで置き換えられる)と感じる部分もありました。5人の時代の歌を歌うなとは言いませんが、5人の時代の歌は5人で歌うように作られていて、2人で歌うには厳しいと思うんですよね。まぁ2人になってから、本当のスローバラード曲が無いので「Heart,Mind and Soul」は仕方ないかも知れませんが、これも聴いている方としては「厳しいよなぁ」と思わずにはいられませんでした。逆にパフォーマンス曲は素晴らしい出来栄えでした。「Y3K」「Humanoids」「BLINK」など、思わず「カッケー」と呟いてしまいました。エンディングは予想通り(というか誰でも予想できたと思いますが)「In Our Time」でしたが、ゆっくり大きくスティックライトを振るなど、イメージしていた通りのエンディングで本当に気持ちが良かったです。なお、ソロステージの曲はどちらもオリジナル曲でユノが「T-Style」チャンミンが「Rock with U」というタイトルの曲ですが、ほんのさわりだけこちらで聴けるようになっています。ユノの曲はCheckmateにちょっと似た感じで彼に似合った曲だと思いました。チャンミンのソロ曲は昨年に続いてロック調の曲ですが、ソウルのライブではバラードやR&Bの曲も彼は歌いこなしていたので、そういった歌も聴きたいところではありますが、こちらもかっこいいステージでした。
 さて、この日のライブではオープニングの映像がスタートしてすぐにメインスクリーンが消えてしまいました。最初はそういう演出なのかと思いましたが、左右のスクリーンは普通に映像が流れている中、中央のスクリーンだけノイズが走ったりグリーン一色になったりしていたので壊れたと分かりましたが、オープニング曲の「Fated」が始まるまでには復帰し、その後ライブ終了までちゃんと機能していました。
 MCですが、この日はユノが日本語をカミまくっていて、自分でも「間違えちゃった」などというほどでしたが「でも皆さん分かりますよね」などと開き直っての発言もありました。2回目のMCでユノが「座りませんか?」とチャンミンに話を振ったのですが、チャンミンが「このライブも4回目でだいたい分かってきたのですが、このMCはそんなに長くないですよ。だから座らなくてもいいと思います」と座らせてくれません。会場からは「エ〜〜」の声があがりますが、これがギャグへの振りでして「いつ座りますか?今でしょう」という事になったのですが、「今でしょう」の表情にチャンミンが拘って「普通に笑って言うんじゃダメですよ」と何度もダメだしをされましたが、とりあえず座らせてくれました。その他、フライングゲット、当たり前体操などのギャグを巧みに操って、楽しいMCでした。アンコールパートのMCでは昨日もちょっと書きましたが、ユノが「東方神起最初のライブが札幌で観客が400人で今日はその100倍よりもっと多い人が来ている」と話しました。ただ、単に100倍の人が来ているという話だけでなく、その間に5人で苦労した日本での足跡を話してくれたのは、本当に嬉しかったです。アンコールパートでのチャンミンのMCは「もうすぐこのライブが終わってしまうのが残念です」という他に「真冬に北海道に来ていれば刺身が美味しかったと思う」とか「イカそうめんを注文したけど売り切れで食べられなくて残念だった」など食べ物に不満があったようで、最後に「札幌は残念」とまで言ってしまいました。それに「ライブが終わってしまうのが残念だ」と言うたびに会場からあがる「エ〜〜」の声を聞いてなぜか嬉しそうに薄ら笑いをしていのがチャンミンらしい感じでした。そういえばユノが「このイクラ、幾ら?」とまるでジュンスのようなオヤジギャグも言っていました。ちなみに、新曲紹介から新曲に入るときのチャンミンのMCは、ベンジャミン・フランクリンを引用して「あなたは戸惑うかも知れないが、時間は戸惑わない」と言って新曲に持ってゆきました。
 ライブは3時間に及ぶものでしたが、楽しくあっという間でした。「東方神起と皆さんの夢の時間です」とチャンミンが言っていましたが、まさしくそういう時間だったと思います。私は次は5月25日(土)に福岡でプレミアムシートでの観覧ですので、きっともっと近くで見れると思いますので、本当に楽しみです。日産スタジアムは観覧しないつもりでしたが、このステージを観るとちょっと考えちゃいますね。