昨日から引き続いて「本日の画像」が赤つながりですが・・・。それはさておき、一週間ほど前にPC用のメモリモジュールを購入しました。購入したのはADATA製のAX3U2133XW8G10-2Xという製品で、DDR3-2133 8GBモジュール x 2で合計16GBの容量です。私はメモリは基本Corsairを使う事にしておりますが、そもそも値段が高いうえに、ここの所のアベノミクスとか言われるバブル政策のあおりを受けての円安で、輸入品が多いPCパーツは値上がりしてしまい、手が届かなくなってきておりました。が、このメモリは16GBで16,000円弱とかなりお安い上に、レイテンシもそこそこのスペックで、深夜ネット徘徊していた時にはコストパフォーマンスはかなり良く思えました。さらにWebでの発注が11:00頃だったのにも関わらず、その日のうちに物が届くという迅速さにも驚きつつ、幸先の良さを感じました。が、実際装着してみると、DDR3-2133ではなかなか認識してくれませんでしたが、それでもその日の内にはXMPの設定値で動作を始めました。新しいメモリに関しては、Windows7のメモリ診断ツールを拡張設定で検査するのを通例としており(今はこれが一番信頼できるので)、さすがに16GBともなると何時間もかかるため、寝る前にセットしておきましたが、翌朝見てみるとエラーが検出されていました。このWindows7の診断ツールは時間がかかるし、どういうテストでエラーを吐いたかがイマイチ分からないので、勤務先から帰宅後にmemtest86+を実行してみたところ、test#6(Moving inversions, 32 bit pattern)だけでぽろぽろと10件ほどエラーを吐きました。DDR3-2133での使用を諦めてDDR3-1866に落として同様にテストしましたが、やはりtest#6でエラー。まさか不良品かと思い、SPDの1番の設定(以下の表のJEDEC_1)のDDR3-1333に変更(電圧は1.5Vに設定)して実行してみるとエラーは無し。そのままの設定でDDR3-1600で動かしてみてもエラーは発生せず。次に、タイミングをXMPの設定に変更し電圧を1.55VにしてDDR3-1866でテストを行うと、ここでもエラーは出ず。ここで先ほどのDDR3-1866との違いは電圧だけである事から、1.65Vの電圧にチップが耐えられないのではないかと思い、DDR3-2133に設定して電圧1.60Vでテストを行うとエラーがなくなりました。XMPの電圧の設定値が高すぎたようです。ちなみに、1.55VでDDR3-2133でもテストでエラーは出ず一通り正常に動作する事を確認しました(それ以下は試していません)。その後設定を詰めつつ最終的には以下の表の「運用値」設定で動かしています(実際にはもう少し詰めても問題なさそうなのですが安全のため少し緩めています)。
SPD設定値 | JEDEC_1 | XMP_1 | 運用値 |
---|---|---|---|
DDR3 | 1333 | 2133 | 2133 |
tCL | 9 | 10 | 9 |
tRCD | 9 | 11 | 10 |
tRP | 9 | 11 | 10 |
tRAS | 24 | 30 | 24 |
CR | 1T | 2T | 1T |
tRC | 33 | 40 | 33 |
tWR | 10 | 16 | 12 |
tRFC | 174 | 280 | 160 |
tRRD | 4 | 6 | 4 |
tWTR | 5 | 8 | 6 |
tRTP | 5 | 8 | 6 |
tFAW | 20 | 28 | 20 |
VDD | 1.50V | 1.65V | 1.575V |
XMP_1と運用値でパフォーマンスにどの程度差があるのかと思い、いにしえのSuprt πで円周率1677万桁の計算を実行してみたところ、9分16秒が9分10秒と6秒も短縮されました。10分弱の処理で6秒もの短縮はかなりの改善です。でもまぁ日々の使用状況では実感する事も無いのでしょうけど(ようするに自己満足)。なお、これだけ性能が良いとDDR3-2400で動かないかと思い試してみましたが、Windows7は起動しませんでした。