チャンピオンシップを争う4番グリッドのS.ベッテル/レッドブルと5番グリッドのJ.バトン/ブラウンGPの直接対決がスタートでの見ものでしたが、S.ベッテルがJ.バトンに被せるうちに、KERS搭載のK.ライコネン/フェラーリが6番グリッドから4位にジャンプアップ。一方J.バトンはスタート後の混乱で9位に後退。フロントローからスタートしたマクラーレンの2台は、燃料が軽くソフトタイヤ装着で必死に逃げるが、R.バリチェロ/ブラウンGPを大きく突き放すことができず。S.ベッテルも早々に燃料補給に向かうが、給油がうまく行われず予定外のピットストップを余儀なくされ、その後残り34周時点でマシントラブルでリタイア。快走するR.バリチェロは、最初のピットストップでH.コバライネン/マクラーレンを交わして2位に浮上。
残り28周で同時にピットインした、L.バドエル/フェラーリとR.グロージャン/ルノーはピット出口で交錯。L.バドエルは先行していながらR.グロージャンにコースを譲り、その際ピット出口の白線をまたいでしまうというミスで、ドライブスルーペナルティを受けてしまいます。予選最下位なうえに踏んだり蹴ったりのレースです。残り21周でL.ハミルトンがピットインするも、タイヤが準備できておらず、4〜5秒のロスが発生。R.バリチェロに対するアドバンテージはこのミスで無くなってしまいます。一方、中嶋一貴/ウィリアムズは1ピットストップでしぶとく走って徐々にポジションを上げるが、18周を残して後輪のバーストで最下位に沈んでしまいます。予選のマシントラブルといい、彼もこのレースは踏んだり蹴ったりです。
17周を残してピットインしたR.バリチェロは余裕でトップでレースに戻り、今季念願の初優勝。2位にL.ハミルトン、3位にK.ライコネン。J.バトンを追うレッドブル勢はS.ベッテルが痛いリタイア。M.ウェバーも9位ノーポイントで、7位2ポイントを獲得したJ.バトンがその差を広げた形に。また、R.バリチェロが優勝でチャンピオンシップ戦線に加わる事になりました。
順位 | ドライバー | チーム |
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1 | R.バリチェロ | ブラウンGP |
2 | L.ハミルトン | マクラーレン |
3 | K.ライコネン | フェラーリ |
4 | H.コバライネン | マクラーレン |
5 | N.ロズベルグ | ウィリアムズ |
6 | F.アロンソ | ルノー |
7 | J.バトン | ブラウンGP |
8 | R.クビサ | BMWサウバー |
9 | M.ウェバー | レッドブル |
10 | A.スーティル | フォースインディア |
11 | N.ハイドフェルド | BMWサウバー |
12 | G.フィジケラ | フォースインディア |
13 | J.トゥルーリ | トヨタ |
14 | T.グロック | トヨタ |
15 | R.グロージャン | ルノー |
16 | J.アルグエルスアリ | トロ ロッソ |
17 | L.バドエル | フェラーリ |
18 | 中嶋一貴 | ウィリアムズ |
なお、F1から撤退を表明した富士スピードウェイに代わって、鈴鹿サーキットで2009年に続き2010年もF1が開催されることが決定しました。