今回はiPhoneアプリがスタートから20周辺りまで、コース上のマシンのマーカーがまともに動かない状態で、かなりのフラストレーションでした。また、カタローニャはベルギーのスパ、イタリアのモンツァそして鈴鹿と並んで私の大好きなサーキットですので、地上波をビール飲みながらリアルタイムで観戦しています。
前置きはこの程度にして、結果的にはベッテル勝利となりましたが、スタートでアロンソにトップを奪われ、後半はハミルトンに迫られて、予選程楽では無かったように思われます。また、iPhoneアプリではレッドブルはKERSが使えないようなインフォメーションが出ていましたが、地上波ではKERSが使われているように見えました。実際のところどちらが正しいのか?ただ、KERSが使えてこの状況だと、まだ他のチームにもレッドブルを追い詰める事ができる可能性が残されていると思われます。
レース全般についてですが、最長のDRS区間がありながら、このサーキットではオーバーテイクにおける影響度としてはDRSよりもタイヤの方が大きかったでしょう。昨年まではアウトラップはタイヤが温まっていないため、オーバーテイクはおろか自分のポジションをキープすることも困難でしたが、今年はソフトタイヤであれば、周回を重ねたマシンよりも明らかにアドバンテージがあります。ベッテルがアウトラップでマッサ、バトンを軽々とオーバーテイクしたのがその証拠です。逆にマシンパフォーマンスに大きな差があってもタイヤに差が無いとオーバーテイクは簡単ではないというのは、アロンソとウェバーの関係が示しています。ウェバーが勝利できなかったのはアロンソに全てのピットストップを付き合ってしまったためであることは疑う余地がありません。
小林可夢偉はオープニングラップでパンクしてしまい(映像では分かりませんが多分接触でタイヤを切られたのでしょう)最後尾に下がりますが、最終的には10位入賞。同僚のペレスも9位でザウバーはダブル入賞です。彼にインパクトが無いとフジテレビの放送ではありましたが、彼は過去の日本人F1パイロットの中でも屈指の存在でしょう。私は未だに佐藤琢磨がベストだと思っていますが、クレバーさは可夢偉の方が上でしょうし、予選よりも必ず上位のポジションでゴールできる能力は、過去の日本人ドライバーには無かった事です。また他のチームが大幅にアップデートしてきたなかで、同じポジションをキープできた意義はザウバーにとっては大きいでしょう。
順位 | ドライバー | チーム |
---|---|---|
1 | S.ベッテル | レッドブル |
2 | L.ハミルトン | マクラーレン |
3 | J.バトン | マクラーレン |
4 | M.ウェバー | レッドブル |
5 | F.アロンソ | フェラーリ |
6 | M.シューマッハ | メルセデス |
7 | N.ロズベルグ | メルセデス |
8 | N.ハイドフェルド | ルノー |
9 | S.ペレス | ザウバー |
10 | 小林可夢偉 | ザウバー |
11 | V.ペトロフ | ルノー |
12 | P.ディ・レスタ | フォースインディア |
13 | A.スーティル | フォースインディア |
14 | S.ブエミ | トロ ロッソ |
15 | P.マルドナド | ウィリアムズ |
16 | J.アルグエルスアリ | トロ ロッソ |
17 | R.バリチェロ | ウィリアムズ |
18 | J.トゥルーリ | ロータス |
19 | T.グロック | ヴァージン |
20 | J.タンブロジオ | ヴァージン |
21 | N.カーティケヤン | HRT |
さて、次戦は連戦での伝統のモナコGPです。FIAはモナコでもDRS区間を設けると予告しており、オーバーテイクが困難なモナコでオーバーテイクシーンが見られるのか?あるいは大方の予想通りDRS区間がトンネルの中に設けられた場合、悲惨な事故が起こらない事を願うばかりです。