あれから15年

 昨晩放送された「阪神・淡路大震災から15年「神戸新聞の7日間」」を見ています。当時の事を思い出すとつらいのですが、忘れるわけには行きません。
 神戸・長田があまりに悲惨だったためあまり知られていませんが、私の自宅のある宝塚も震度7の地域があり私の住んでいるマンションも半壊の被害を受け、阪急宝塚線でひとつ隣の駅の清荒神に住んでいた当時の同僚の家はぺちゃんこで周囲はガスの臭いで充満していました。幸い同僚本人とその家族は皆無事でしたが、話によると間一髪で助かった状態だったとの事でした。
 平和な日本では考える事もありませんでしたが、人は「何かあれば簡単に死んでしまうんだ」という事を知らしめられた瞬間でした。
 その後私が神戸に降り立ったのは、三宮への電車が動くようになってからでしたが、その時点ですら崩れたビルや倒壊した家がそこかしこにあり、舞い上がる粉塵で太陽も霞んでいました。まさしく「僕の彼女はサイボーグ」の地震のシーンが現実に目の前にあったのです。
 多数の命を奪った震災から、あの地獄絵図のような状態から、それでも神戸は復興して今日があります。人はそれでも前へ進むものです。そしてあの震災によって得られた地震に打ち勝つ人の英知が、次の震災には人を救ってくれる事を祈っています。