最近のスポーツの暴力的指導について思う事

 高校生ならまだしもオリンピック強化選手に対して、暴力的指導を行ったという行為が発覚した際には、かなり驚きました。そもそも昔の根性論的指導ではなく、今はスポーツも科学的な視点・根拠で指導が行われていると思っていたからです。しかし、そもそも全柔連は指導者を間違って選んでいたようですね。こんな発言をする人間が指導者じゃ、選手はついて行かないのも当然でしょう。メダルが昔ほど取れなくなった理由の一端はこういった非科学的かつ暴力による指導を行う人が監督を務めている事による影響もあったのでしょうね。男子に関しては暴力的指導の話は今のところありませんが、女子以上に男子はメダルが取れていないのでねぇ・・・。
 ところで、各報道機関が「体罰」という言葉を使っているのにも違和感があります。そもそも「罰」とは、広辞苑によると「罪またはあやまちのある者に科する懲らしめ」とあります。スポーツで成績が上がらない人は罪やあやまちをおかしているわけではありません。だからそういった人に対する暴力による指導は単なる暴力であって、それ以上のものではありません。言った通りにできなかったり、練習通りの戦績を実戦で残せなかったといっても、それはなぜそうなったかを科学的に調べるのが今のスポーツ指導であるべきで、指導者のイラつきや焦りで暴力をふるって良いわけではありません。
 しかしながら、練習をさぼったり練習に集中できないなど、あるいは私生活の乱れなどには、それ相応の指導は必要でしょう。とはいっても、本来、子供に手をあげての躾を行うのは、まずは親であるべきでしょうけど。