KATO製151系「こだま形」12両編成

 昨年Nゲージを再開して驚いた事が二つありましたが、そのうちの一つが発売された製品は常に買えるわけでなく、再生産のタイミングなどを逃すと、欲しくても一生買えないかも知れないというものでした。そのため欲しいものを見つけたら買っておかなければいけないという強迫観念にとらわれてしまう事がしばしば。ただ、私は昔も今も基本的には蒸気機関車とそれらが牽引する客車、貨車、ディーゼルカーディーゼル機関車が主なターゲットとなっております。が、個人的にはお気に入りの電車や電気機関車もあるわけでして、その一つが今回ご紹介する151系(181系)のボンネットタイプの特急電車です。特にこの151系はパーラーカーと呼ばれる縦1m x 横2mの巨大窓を有するオシャレな車両を有しており、子供の頃からのお気に入りでした。当時KATOから発売された181系にはパーラーカーが無く、自分で改造してパーラーカーを作った事もありました。
 実車の話になりますが、東海道を走っていた客車特急つばめ/はとは東京−大阪を7時間半で結んでいましたが、1956年東海道本線の全線が電化され、東京-大阪間を1時間短縮する電車特急が計画され、1958年11月に投入されたのがこの151系によるビジネス特急こだまです。落成当時は20系と呼ばれていましたが、1959年の称号改正で151系と呼ばれるようになり、別名として列車名称から「こだま形」とも呼ばれるようになりました。その後1962年に派生形の161系が上野ー新潟間の特急ときとして投入されましたが、それらはその後まとめて181系と呼ばれるようになりました。直流区間の特急として関東方面ではあずさ、あさまなどにも利用され、後の交直流の481系のデザインの母体にもなりました。コンピュータが無かった時代にこのボンネットの曲線を設計した技術者の技術力には脱帽ものですし、クリーム4号に赤2号の帯の国鉄特急色のカラーリングのセンスは素晴らしいです。
 模型はKATO製でレジェンドコレクションの第2段として発売されました。この製品は1960年につばめ、はとが電車化された際に展望車の代わりとして投入されたパーラーカーのクロ151が組み込まれた12両編成を再現しています。この12両編成にはパーラーカーも含めて4両のグリーン車が接続されさらに食堂車、ビュッフェ車も繋がれた当時としては豪華電車特急でした。またもう一方の先頭車両のクハ151の列車名表示の下には、金谷ー藤枝間で1959年7月31日の試験走行で記録した当時の狭軌世界最高速の163km/hを讃えるチャンピオンマークが付いています。なお東海道新幹線の開業とともにこの豪華電車特急も姿を消してしまいましたので、その寿命は約4年半と意外と短かった事になります。



 ちなみに、またこのボンネット型電車を全部集めようとするとそれなりに大変なので、電車に関しては多分この1編成のみ、電気機関車もまだ購入していませんがせいぜいEF53、EF57、EF58くらいでおしまいにしたいと思います。なお、この次はディーゼル特急につづきます(笑)