ティム・モリソン プライベートレッスン

 先日ちょっと書きましたように、昨日ティム・モリソンさんのプライベートレッスンを受けてきましたのでその時の事を書いておきます。
 御茶ノ水の下倉楽器本店3階で行われた1時間のプライベートレッスンでした。他の受講生の方は音大に通っているとか音大を目指している方々のようで、大体は課題曲のようなものの吹き方(表現力)のレッスンのようでした。しかしながら私はアンブシュア改造中だったので、その方向性が正しいか、日々の練習や音域を広げるためにどのような練習をしたらよいかという疑問をぶつけてみました。
 まず、私はいままでは唇を巻き気味にして、結構マウスピースを強く当てて吹いていました。昔(学生時代)はこれでも結構吹けていました(まぁ音質は良くないですけど)が、さすがに年を取ったのか最近はすぐバテます。また楽器を支える左腕の五十肩の影響もあって押し付ける力も弱っているのも影響がありそうですが。そこで、スターライツの定演が終わった後から、唇はナチュラルな状態に保ってなるべくマウスピースを押し付けないで吹くように変更しました。
 そういった話を一通りしたところのモリソンさんの指示は、"唇はもちろん顔の力を抜いて頬や唇の裏側に息を入れて膨らませて、タンギングをしないで息を吹き出すだけで音を出すように"というものでした。頬や唇の裏側に息を入れて吹いた事が無いのでさすがに最初はなかなか音が出ませんが、次第に出るようになりました。最初のターゲットはFの音(彼はGと言っていましたがきっと普段はC管を使っているんでしょうね)。これが出来るようになると下のB♭を出すように。それも慣れると下のB♭から狭い範囲でのスケール(B♭から下がって上がる、あるいは上がって下がる)。次にピアニッシモで同じ事を、あるいはフォルテシモで同じことを繰り返しました。さらにペダルトーン(最低音よりも下の音)を同じようにして出す練習をして、タイムオーバーという感じでした。
 次に練習方法に関していくつか質問してみました。
Q1.通常はミュートを付けて練習しているが、それが良いかどうか?
A1.開放で練習できるのが理想だが、困難なら小さい音では開放で、大きな音ではミュートを付けるようにすると良い。トレーニングミュートを付けての練習での欠点は、息を多く入れないといけないので小さな音(の表現)の練習が出来ない事だ。
Q2.音域を広げるのに効果的な練習はあるか?
A2.基本的にはこのレッスンで行ったようにリラックスした状態でスケール(音階)を吹き、徐々に上下に音域を広げてゆく事になる。忍耐が必要だ。またリップスラー、リップトリルの練習も効果的だ。
Q3.今回は(リラックスするために)頬や唇の裏側に息を入れて吹いたが、実際には膨らませる事は無いんですよね?
A3.顔の筋肉に力が入るが、それでも膨らむはずだが。肝心なのは唇の振動する部分を緊張させない事だ。-> 私は彼の演奏スタイルを知りませんでしたが、彼は頬や唇の裏に息を入れて膨らませて吹く人だったようです(;゚Д゚)
 余談ですが、私が持ち込んだXOの楽器に興味を持ったようです。きっとほとんどの受講者はBachなんでしょうね。彼も私のレッスンの際にお店からBachを借りて見本を見せてくれましたが。まぁクラシックにはBachは良いかも知れませんが、私には全く吹きにくい楽器なんですけどね。
 ちなみに密かにもう一つの課題にしていた英会話ですが、彼の言っている事は100%聴き取れましたし理解できましたし、こちらも言いたいことはほとんど言えました。ただ通訳さんが暇そうだったのと、音楽(芸術)的な単語(主に形容詞)で浮かばなかった事があったので、時々通訳お願いしました。さて、下の写真のようなものが下倉楽器のwebに載るかもしれませんが、まぁ私の写真を載せてもあまり権威的な効果は期待できないでしょうけど、逆にレッスン対象者を広げる効果はあるかも知れませんけどね。ちなみに、下倉楽器の人には画像データをメールで送ってほしいと依頼したんですが、まだ来てません。

【追記】下のB♭から下やペダルトーンなどの低い音は、(アパチュアーを開くのではなく)喉を開くようにと指示があり歌って感覚をつかむ練習をしました。吹奏楽器は自分の声の変わりに楽器が鳴っているので、できないフレーズなどは歌ってみるという練習は良くしますが、ロングトーン練習ではした事がはありませんでした。楽器の音域まではこの練習でアパチュアーを開かなくても出るようになりましたが、ペダルトーンはまだまだ精進が必要です。