KATO製C62

 今回はC62のご紹介です。C62はC61同様旅客需要の高まりによって、貨物用機関車のD52のボイラを転用する形で1948年から1949年にかけて49両が製造されました。軸配置は2-C-2のハドソン。全長は21.5mにもなる国鉄では最大クラスの蒸気機関車で、C59に代わる幹線での特急・急行列車牽引が製造目的でした。東海道本線での運用時には特急「つばめ」「はと」を牽引。このとき2号機と18号機はデフレクタ(除煙版)に燕マークが装着され「スワローエンゼル」などと呼ばれました。なお18号機は頭が下を向いた燕マークだったため「下がりつばめ」とも呼ばれていました。また山陽本線時代では「かもめ」「あさかぜ」などの優等列車を牽引しました。その後東北本線常磐線で運用されたのち北海道に渡り、1971年に函館本線で2号機、3号機、15号機による3重連で急行ニセコを牽引したのは有名です。1972年には2号機が梅小路での動態保存のために転属となり、3号機は1973年に臨時列車を牽引した事はありますが、同年10月には休車となりその後小樽で静態保存されています。




 模型はKATO製です。私がNゲージの世界に足を踏み入れたタイミングでは、蒸気機関車はKATOのC62とC11しかなく、鉄道雑誌でC62の写真を集めてはそれを参考に模型をディテールアップしていた記憶があります。実物を観たかったですが、小学生が一人で北海道に行く事もできず、また当時は飛行機には特割などの割引運賃も無かったのでなおさらでした。子供の道楽(というのも変な表現ですが)に旅費だけでも5万円以上もポンと出す親はまず居ません。何度も書いていますが当時のNゲージ蒸気機関車は大きなモーターのため1/140くらいの大きめの縮尺で作られており、このC62も昔は例外ではありませんでした。が、この北海道形に先立って2007年に発売された東海道形で、1/150で再設計されてリニューアル登場しました。さて、いきなり3台ありますが別にPhotoshopでコピーしたわけでなく、目の錯覚でもありません。やはりC62にはスワローエンゼルの2号機は必須ですし、急行ニセコの3重連も再現したくなるものです。今回私が最初に購入したのは今年発売された北海道形(いわゆる北海道仕様の一般的な外観の物で不特定ナンバー機)です。Amazonが最も価格が安かったので、そこで購入しました。当初これで満足して2号機、3号機は再販を待つつもりだったのですが我慢できず。でも2号機、3号機は2011年の発売だったため店頭在庫は無いだろうと思っていたところ、とあるネットショップで3号機の在庫があるのを発見し、しかもバーゲン中で送料込みで10,000円を切る価格だったため迷わず購入しました。が、2号機はさすがにもう店頭在庫はなくオークションなどでもプレミア価格で2万円を近い価格が付く事もあるほどでしたが、運良く9,000円の即決オークションが登録されたので即行で落札しました。入手経緯はこのあたりに留めるとして、2号機、3号機は特定ナンバー機なのでKATOの場合はナンバープレートは取り付け済みで他に後からユーザーが取り付けるパーツもありませんが、プラスチック成型の量産品であるにも関わらず細かいところは2号機と3号機で作り分けられていて、違いを見つけては思わず「ニヤリ」としてしまいます。不特定ナンバーの北海道形は4つの中からナンバーを選べます。当然15号機にしたかったのですが、プラスチックのランナーからナンバープレートを切り離した時に飛ばしてしまって紛失してしまい、しかたなく16号機となりました(T_T) TOMIXはナンバープレートの予備があるのですがKATOはきっちり4枚しか付属していないので、1枚でも紛失するともうそのナンバーは諦めざるを得ません。動力部分はTOMIX同様(というかTOMIXがKATOを参考にしたようですが)フライホイールを搭載しており、滑らかに走ります。前照灯は点灯しますが、テンダーのライトは点灯しません。が、導光材はあるようなので、テンダー内に発光ユニットを付けてやれば点灯させる事は可能なようですが、この機種はバックで列車を牽引する事も無いでしょうから、このままでも良いでしょう。いずれは急行ニセコの客車も揃えて、3重連で牽引する雄姿を再現したいと思っています。