ジル・ビルヌーブ追悼

 5月8日のジル・ビルヌーブの命日に、息子のジャク・ビルヌーブフェラーリ 312T4をドライブするという公式発表がありました。ジル・ビルヌーブは私をF1に夢中にさせた男。その彼の死とともに私はF1からしばらく離れ、そしてまた私をF1に引き戻したジャン・アレジは、カーナンバー27のフェラーリで、ジル・ビルヌーブサーキットで開催されたカナダGPで勝利をあげた。312T4はボクサーエンジン(水平対向12気筒エンジン)のままウィングカーに仕立て上げたマシンで、このマシンでジョディー・シェクターはチャンピオンになりフェラーリコンストラクターを獲得。F1二年目だったジル・ビルヌーブはシリーズ2位となりました。目を閉じれば、モナコのヌーベルシケインからの立ち上がりの短いストレートでニキ・ラウダが駆るブラバムBT48をサイド・バイ・サイドからぶち抜くシーンや、オステルライヒリンクで右側タイヤをダートに落としながらもスタートでトップに躍り出る彼のエキサイティングなレースシーンが今でも思い起こされます。