苦労の重さは比較できない

 例によって連続テレビ小説「おひさま」の一週間分の録画を見ていました。今週は東京の祖母が松本に来て、そのまま一緒に生活するようになったのですが、陽子の家族と一緒に過ごす祖母の姿をみていると、明るく若返ったように見えました。もちろん女優さんによる演技なわけですが、録画を見ていて「老人を一人にしない方が良いんだなぁ」と何となく思いました。まぁ私もかなりの年齢なので、私が実家に戻っても両親に若返ってもらう事はできそうにもありませんが・・・。
 ところで、東京で空襲を受けた陽子の友人の育子の「私なんかよりもっと大変な人がいましたから」という発言に対して、その祖母が言ったのが冒頭の言葉です。これは真理ではあると思います。事象に対して人によって受け止め方は千差万別ですし、その人の気持ちは本人しか分かりません。だから「相手の方が辛いはず」とか「私の方が悲しい」とか思うことはあっても、それが正しいとは限りません。いや正しいかどうかすら分からないわけです。が、一方で郁子の言った言葉が日本人のメンタリティその物なのも間違いないでしょう。阪神大震災の時も今回の東北の大地震の際も、日本人が秩序を持って耐える事ができているのは「自分よりも大変な人がいる」という気持ちからなのでは無いかと思います。また、この回で育子の「東京は大丈夫でしょうか?」という質問に対して「大丈夫ですよ、東京は、日本は」と力強く答える祖母の言葉は、もちろんドラマの中では空襲で焼土と化した東京の復興に対しての言葉なわけですが、被災した東北地方への言葉のようにも聞こえました。
 さて、この「おひさま」ですが、当初あまり面白くなかったのですが、最近になって結構楽しませてもらっています。今週も次の展開へのネタが仕込まれていましたし。きっとこのまま最後まで見続けるでしょう。それにしても松本に行って蕎麦が食べたくなってきました。そういえば松本にも久しく行っていません。長野の方は数年前に長野放送へ仕事で行ったのを覚えていますが、松本は最後にいつ行ったかすら覚えていません。唯一、丸庵ではないでしょうけど松本駅前で蕎麦を食べた記憶はありますが・・・。新宿からだと普通列車で松本まで簡単に行けますので、ふらっと行ってみようかな。