2nd LIVE TOUR 2007 FIVE IN THE BLACK Blu-rayの感想

Lavista2011-01-05

 年末に届いていた標題のBDを観ていました。コンテンツ的にはDVDと全く同じです。パッケージがBlu-rayのクリアブルーで背の低い物に変わった以外、中に入っている曲目などの二つ折りの紙も通常版のDVDと全く同じで「Bigeast会員募集中」と印刷されているのを見て苦笑してしまいました。このBlu-rayはWebやパッケージに以下のように書かれています。

当商品は、DVD用に撮影された2007年当時のライブ映像を最新の技術を用いてBlu-rayへ再編集したものです。
尚、撮影環境の違いにより、同アーティストの他タイトルBlu-ray商品の画質と比較し劣る点がございます。

ひらたく言うと、SD(スタンダードデフィニション)で収録されたものをHD(ハイデフィニション)にアップコンバートしたという事です。SDというのは今のアナログ放送の画質と思ってください。画素数で言うと720x486(480)の4:3の映像です。DVDの場合ワイド映像の規格がありますが、データ量としては720x486(480)しかありません。これに対してBlu-rayの画質はフルHDと言われる1920x1080の画素数を持っており、データ量的にはSDの約6倍となります。今年地デジに完全移行されるため現在販売されているテレビはフルHDの解像度が表示できるようになっていて、DVDを見る時は画面上では6倍の面積に引き伸ばされているわけです。とは言え最近のテレビやDVDプレーヤーは映像を綺麗に拡大する機能を搭載しています。超解像などと呼ばれていますが、すなわちアップコンバージョンの事です。さて、このBlu-rayはコンテンツ的にはDVDと全く同じと書きましたが、それならばDVDをアップコンバートして見た物と同じで買う意味が無いのかというと、そうではありません。プレーヤーやTVで行うアップコンバートはリアルタイムでデータを処理する必要がありますが、DVD用の映像をBlu-ray用にアップコンバートする場合は何時間も時間をかけて変換する事ができますので、より良い画質を得る事ができるわけです。
 さて、実際に見てみた感想ですが、メンバーがアップのシーンは非常に綺麗に仕上がっています。私のPCのBlu-ray再生ソフトの超解像機能では、DVDをアップコンバートして再生してもこのような綺麗な映像には絶対になりません。ただしカメラが引いた遠景の映像はアップの映像に比べると少し見劣りしますし、客席の様子などもかなりボケた状態です。こういった部分の映像は、PS3CELL REGZA超解像などの優れたアップコンバート処理と比較して各段に綺麗という事にはなっていないかも知れません。が、特別高価なAV機器をお持ちでない方にとっては、確実にDVDより綺麗な画質で見れると思います。
 映像以外ではメニューがBlu-ray専用に作り変えられていおり、ポップアップメニューにも対応しているので、再生を中止してメニューに戻ることなくチャプター選択が可能です。また、音声がリニアPCMの他にDTS-HD Master Audio 5.1chでも収録されているので、対応する再生環境をお持ちの方はDVDに収録されているDolby digital 5.1chに比べて迫力のある音声が楽しめるでしょう。
 いろいろとご託を並べて来ましたが、武道館公演はアップコンバートしてでも発売する意味があると制作側も考えての事でしょうし、私たちも彼らの最高のステージをより綺麗な画質で楽しめるわけですので、何も考えずに買っても良いのではないかと思います。私も最初は画質を吟味するつもりで見ていて、途中からそんな事はそっちのけでのめりこんでしまっておりました(^-^;