第13戦イタリアGP予選

 F1のカレンダーに残った数少ない超高速サーキットのモンツァ。前戦スパと同様の傾向を示し、フォースインディア、マクラーレンフェラーリがフリープラクティスから好調。唯一前戦と異なるのはトヨタトヨタのマシンはサーキットとのマッチングで苦しんでいるようですが、はっきり言って良い成績を残したサーキットの方が少ないわけで、失敗作と言っても過言ではないでしょう。さて、Q1では日本勢のうち、中嶋一貴/ウィリアムズ、T.グロック/トヨタがノックアウト。ウィリアムズは常々Q3まで残る同僚のN.ロズベルグも、ここではQ1でノックアウトされてしまっているので、仕方ないでしょう。ただ、ウィリアムズは来期トヨタエンジンを使わないという噂が流れており、そうなると今シーズンの戦績から中嶋一貴のシートはかなり危ういものになります。
 Q2はマシンの本当の性能が試されるセッション。フォースインディアのA.スーティル、V.リウッツィが好成績で4位、5位に。V.リウッツィは約2年ぶりの実戦参戦ですが、もともとのリザーブドライバーだけあって、A.スーティルと同程度のパフォーマンスを示します。Q2をトップで通過したのはJ.バトン/ブラウンGP、同僚のR.バリチェロも3位でQ3へ進出しており、ブラウンGPはここでのセッティングは決まっているようです。ブラウンGPに割って入ったのは、L.ハミルトン/マクラーレン。前戦優勝のK.ライコネン/フェラーリは7位。チャンピオンシップをブラウンGPと争うレッドブル勢は6位にM.ウェバー、10位にS.ベッテルでQ3へ挑みます。11位のJ.トゥルーリ/トヨタフェラーリに電撃移籍したG.フィジケラは14位でQ3に進出できず。テスト無しでいきなりフェラーリに乗り換えての実戦参加はやはり厳しかったようです。ただ、L.バドエルに走らせるよりは良い結果だったのか?
 Q3は戦略による燃料搭載量の差によって順位が大きく変動します。ポールポジションを取ったのはL.ハミルトン。ただ、予想通りL.ハミルトンのマシンは最軽量と発表されています。2位でフロントローに並んだのはA.スーティルですが、彼のマシンもL.ハミルトンと同程度の燃料搭載量。3位のK.ライコネンは彼ら二人よりは重量が重く、2〜3周程度多く周回出来そうです。このため、スタートでL.ハミルトンの前に出るか、あるいは離されずに追走出来れば、ピットストップでの逆転が見込めます。4位H.コバライネン/マクラーレンの後にはブラウンGPの2台、さらに、V.リウッツィとF.アロンソ/ルノーを挟んで、レッドブルの2台が並びます。驚いたのは、レッドブルよりもブラウンGPの2台の方が燃料搭載量が多いという事。特にレッドブルは前のグリッドにこのレースではKERSを搭載したルノーのF.アロンソが居るので、レース展開はかなり苦しい物が予想されます。